日々の業務に追われ、新規事業を考える時間も余裕も危機感もない。されも責任を取りたくないため、誰がどう具体化するのかが曖昧なまま立ち消えになってしまう。

これまでの成功体験が足かせとなり、自社の技術やノウハウを既存事業の延長線上でしか捉えられない。全く新しい市場や顧客に目を向けることができずにいる。

十分な市場調査や顧客ニーズの検証を行わず、「自社の製品は良いものだから売れるはず」というプロダクトアウトの発想で開発を進めてしまい、市場に受け入れられない。

新規事業には失敗のリスクがつきものだと理解しつつも、投資の回収への不安や、失敗した際の社内への影響を過度に恐れるあまり、結局何も始められない「やらない」意思決定をしてしまう。

新規事業を牽引するリーダーがいない。また、担当者を任命しても既存事業と兼務のため片手間となり、十分なリソースを割けずにプロジェクトが中途半端に終わってしまう。

会社の主要な収益源である既存事業部門から、「すぐに儲かるか分からない事業に、なぜ貴重な人材や資金を投入するのか」という反発や非協力的な態度に遭い、推進力が削がれる。

事業計画の作り込みが甘く、リスク分析や具体的なアクションプランが欠落している。そのため、想定外の事態が発生した際に対応できず、プロジェクトが頓挫してしまう。

「いつまでに、どうなったら撤退する」という明確な基準がないまま事業を進めてしまう。その結果、客観的な判断ができず、赤字が拡大しても「もう少し頑張れば…」と損切りできずに傷口を広げてしまう。